74季語道場その1
The more I learn the more I realize I don't know. The more I realize I don't know the more I want to learn.
学べば学ぶほど、私は何も知らないことがわかる。
自分が無知であると知れば知るほど、私はより一層学びたくなる。
子供の理科の教科書を開くと、アインシュタインの言葉がありました。俳句の世界に浸れば浸る程に分からなくなっている部分、あります。
心機一転、わたしも小学生からやり直すつもりで、今回は、『夏井いつきの季語道場』NHK俳句を読みたいと思います。
著者は、祖父と同じ愛媛県出身で、元は中学校の国語の教師だったそうですが、現在は、テレビ、ラジオ、新聞、YouTubeなど多方面で活躍されています。
5章〜類想を越える秘策〜から読みます^_^
著者は、俳句の選者というお立場。
似たような句、類想句ばかり目にする悩みがあり。
類想句とは、寺といえば鐘のように、俳句っぽい言葉を使いたがり、クリスマスといえば、ケーキ、サンタクロース、ベルなど季語の中の雰囲気に寄っている句だそうです。 真面目に、正統派の俳句を作ろうとしての結果と、フォローされていますが、似たり寄ったりの句ばかりを目にするのは選者にとって辛い。
オリジナリティーを出して、選者の目に留まる俳句を作りたいものですが、まず、頭だけじゃお題である季語は掴めないと。
季語の本意を掴むには、、季語の持っている情報の五感、〜視・聴・嗅(きゅう)・味・触の五つの感覚、プラスそれだけでは、説明の付かない第六感ではないけれど、六つ目に、連想力が必要という話が、全五章に渡って語られます。
季語を六角形で見える化。さすが、中学校の先生です。づづく。
p.s.
個人的には、途中のコラムを読むのが楽しいです。寄り道って感じで。
春の訪れを小鳥で表す和菓子職人さんのお話では、見立てや、省略、制約や約束事などをあえて楽しむ俳句と和菓子の世界の共通項を紐解いていました。
俳句の目は、科学の目ももちあわせて欲しい。吟行、(銀行ではなく)旅に出て、実際に目、鼻、口、耳、手で感じることは、難しく考えることなく、素直なこどもの感覚になれそうで楽しい。曖昧だから難しいと思っていた俳句の世界にスパンと光が入った感覚です。