149堀口初音著 上方伝統芸能あんない
はじめのページには、
伝統芸能は、数珠つなぎと
書かれています。
互いに影響を与え合って成立しました。
同じ物語を
演出や構成、解釈も別々に
感じることができるそうです。
文楽~人形浄瑠璃、精巧な人形は人形遣いによって命が吹き込まれ、表現豊かな三味線と義太夫節(ぎだゆうぶし)は粋の美学
歌舞伎~舞台装置の巧妙さ、派手さ、出演者数は突出、舞踊の型にメッセージ~
講談~講談は講釈(こうしゃく)ともいい、かつてはお坊さんが経典、漢文を説明することを指した。
「講釈師見てきたような嘘をつき」
といった川柳もある。
狂言〜多様なおかしみをみせる人間賛歌
能〜世界最古の演劇
上方舞〜女性のたおやかさ、恋の喜び、嫉妬が美しく昇華される。
落語〜扇子や手拭いを様々なものに見立て、座布団の上に情景がうかぶ。(作中より引用)
8つ紹介されています。
同じ物語というと、源氏物語、赤穂浪士、平家物語、安珍・清姫伝説などをあげられていました。
インタビュー記事もおもしろく。
片岡愛之助さんは、
上方、京都、関西の伝統芸能について
僕は大阪人ですが、現代の大阪弁と
芝居に出てくる大阪弁はまた違います。
芝居独特の上方なまりというのがありますから、
それを勉強しないといけない。(中略)
上方伝統芸能をひとくくりで言うのは
簡単ですけど、それらは先輩方の努力の
結晶で残っているわけです。
と、一言であらわせないものがありました。
筆者の解説は、とても実用的で、しんせつでした。そのばしょにふさわしい着物は、訪問着がいい、小紋がいい、木綿、浴衣でもいいなど女性が喜ぶページもあります。
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