104山に関する季語
山を擬人化して、春は、笑っているよう
夏は、滴る。
秋は、木々が紅葉する様から山粧う(よそおう)
冬は、その静けさから山眠る。
と言った季語があります。
中国が宋の時代の宮廷画家、郭煕(かっき)の言葉がこの季語の原点だそうです。
墨の濃淡で、山や水を描く。
光で靄(もや)が薄れ、晴れる様を捉えた早春図は、永遠に動いていると評価している人も。
ここで、一句
葺き替えの瓦眩しく山笑う
ふきかえの
かわらまぶしく
やまわらう
節子
父祖の田の脈々として山眠る
ふそのたの
みゃくみゃくとして
やまねむる
道春
春山、冬山、二人の俳句を並べました。
以前、父親に関する句が少ないと言ったのは、間違いでした。祖父の心の中の風景が、俳句となり残っていきますように。