2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧
さくらは梅ほどは詠まれていませんが、祖父母それぞれつくっておりました。 山桜窓一っぱいにミシン踏む やまざくら まどいっぱいに ミシンふむ 節子 窓枠が額縁になった良い景色に、創作意欲もかき立てられたようです。 祖母は、働きながら、洋裁の学校に通…
菜の花の子季語として、花菜(はなな)とあります。 56訪ね来し塚に届けり花菜風 たずねきし つかにとどけり はななかぜ 道春 塚は、人の手により周辺より小高くした場所。史跡を訪ね、春の風を感じたようです。 57菜の花や訪ふ出雲路の一と日旅 なのはなや …
おばあちゃんへの手紙を書いたら 満足してしまいました。 ちょっとお休みします。
54神鶏の語尾にふくらむ松の花 (松の花・晩春) 神鶏は、しんけいと読み 神社に飼われているトリくらいに思っていたらいけないようです。 古くは神話に登場、天照大御神(あまてらすおおみかみ)が岩の戸の中に閉じこもった際、他の神々に夜明けを告げるよ…
今回は、はたけをテーマに紹介します。 登場するのは 耕運機 鎌(かま)に 鍬(くわ)です。 スコップも写ってます。 49耕運機朽ちし島畑蝶飛べり こううんき くちししまはた ちょうとべり 道春(蝶・三春) こちらは、以前紹介した句です。 おじいちゃんの…
48木仏の片肌脱げる春の雪 きほとけの かたはだぬげる はるのゆき 道春 山口県は、本州の西のはし、瀬戸内海、日本海に面しています。 暖流の黒潮の影響が有りますが今日は寒いです。 祖父の句は、本来なら動くはずのない仏様の着物まで脱げてしまいそうなほ…
44春禽の来ている朝の葱刻む しゅんきんの きているあさの ねぎきざむ 道春 タカやワシを猛禽類といいますよね。禽とは、鳥のこと。春禽は春の鳥です。 海を渡り、 繁殖時期をむかえたり、羽が抜けかわり 様々な声色で鳴く活気のある春の鳥をさしています。 …
41山寺の手押しポンプや梅白し やまでらの ておしぽんぷや うめしろし 道春 42梅に来し小鳥のこぼす花三片 うめにきし ことりのこぼす はなさんぺん 節子 初期の作品集から祖父母の作品を並べてみました。春めく風景を切りとり、愛おしんでいるようです。花…
わらび餅、草餅、桜餅 季語の索引を眺めているだけでも面白いものです。 この本は、俳句の季語について、名句の鑑賞を楽しみながらまなべる歳時記。 気が早いですが、春を代表する季語は、花見でしょう。 つぎの次には、花疲れという 聴き慣れない言葉もあり…
今週のお題「チョコレート」 39冒険をしたい十代車間縫う 道春 10代未満です。 昨日、義理の父にチョコレートを渡しましたら、自分で買われていました。 父「このクルマが、欲しかったんだよ。小さい時、憧れてね。」 私「お父さんの為に作られたようなもの…
祖父の春の俳句を数えていたらあと30句ありました。 余裕をもって、過去のブログを紹介します。 きのうは、まだ、3分咲きの梅を紹介しました。 35父の跡継ぐ禰宜も老い梅白し 道春 去年は、3月に紹介したことを思い出します。 ohid.hatenablog.com 36よく…
今回も梅の俳句です。 33小路を出て曲る武家町梅三分 こじをでて まがるぶけまち うめさんぶ 道春梅の木の三割くらい花が咲き、七割はつぼみ。 まだ開ききっていない梅を詠んでいます。 なぜ割咲きではなくて、分咲きなのかNIKKEIの記事を読むと面白く、江戸…
今回は梅を詠んだ句を紹介します。 31百度石踏む人のゐて梅冷ゆる 道春 おじいちゃんの字です。今回は下から2番目。 下五が分からず、想像で冷ゆると書いています。 踏むとは、足で上から押しつける意味もありますが、 ここでは、お百度参りを経験することで…
手のひらのいりこの匂ふ西行忌 てのひらの いりこのにおう さいぎょうき 道春 西行忌が春の季語です。 西行さんについては、 以前、目崎さんの著書 「芭蕉のうちなる西行」 で紹介しましたが、 見事な往生と伝説になっています。 亡くなったとされる場所は弘…
29啓蟄やときめき少し投函す けいちつや ときめきすこし とうかんす 道春 啓蟄は、1年を24分割した暦の三番目の節目、期間です。 1立春(りっしゅん)は春の気配が立つころという意。 2月4日ごろから2月17日です。 2雨水(うすい)雪が融け、空から雨が降る…
寒明けは、春の季語です。 寒とは、一年で最も寒いとされる期間です。それが明ける喜びはひとしおのはず、、今回の句は、それだけにさみしい句でした。 27寒明けも間近き門の御霊燈 かんあけも まじかきもんの ごりょうとう 道春 御霊燈とは、お葬式が行われ…
今回は、春のおちばに関する句を紹介します。 25春落葉掃きて一途に宮仕へ(晩春) はるおちばはきていちずにみやつかえ道春 常緑樹は、春、葉をおとします。 そして新芽と入れ替わります。 御神木? 杉でしょうか? 掃き清められ場所を歩くと 気持ちが良い…
今回は風にまつわる句を紹介します。 24蛸壺にこもる春風船溜り たこつぼに こもるはるかぜ ふなだまり 道春 冷たい北風とは違い、こもっていたような温かい陽気の句です。 25東風に乗る防火サイレン演習日 (三春) こちにのる ぼうかさいれん えんしゅうび…
22霾るや献吟澄める蚕種祭 つちふるや こんぎんすめる さんしゅさい 道春 私思うんですよね。 俳句には漢字辞典が必要だって…。 調べ方が足りず定かではありませんが、 祖父の句に出てくる献吟(こんぎん?)は、のってなかったんです。 吟じます♪と言われま…
今回は弘法大師ゆかりの地を紹介します。 一部昔の記事を加筆しています。 方言を乗せて遍路の渡しかな ほうげんを のせてへんろの わたしかな 祖父が平成7年に詠んだものです。 四国八十八ヶ所を回るお遍路さんが季節の良い春に多く来られたことにちなみ、…
祖父の吟行先は、どこでしょう。。 新しくお寺を建てることを開山(かいさん)といいます。 四国八十八箇所の霊場をまわらずとも いっぺんに仏様を八十八体おがめるお寺は北海道から九州まで有りました。 お寺は、修行の場として 山に建てることが多かったそ…
彩にいろとルビがありました。 藻のいろを残して 潮の引いた様を詠んだ句。 清少納言は春はあけぼの、 山ぎわが段々と白く、紫色の雲の細いさまが良いと詠まれました。 祖父の句のいろは、 ことさら潮が引きあらわれた 緑色のじゅうたんですね。 この潮のよ…
山の一番高いところを、 頂きといいますが、 いただきさんとは、 頭に品物を乗せた行商人を指す方言で、 地域に根付いた職業なんですね。 古くは讃岐に流れついた 平家の落人の姫が、 家来の採った魚をタライに 売り歩いたという伝説も。 祖母は、 たんぽぽ…