122目崎徳衛著、芭蕉の内なる西行その1
この本は、1991年角川書店から発行されたものです。
著者は、他にも西行に関する本を出されていて、
西行がとても好きなんですね。
写真ac Oshiro-manさんより
わが愛唱の歌として、著者は、
年たけてまた越ゆべしと思ひきや
いのちなりけり小夜の中山
をあげています。
小夜の中山とは
東海道の歌枕であり、難所。
年たけては、年老いての意で、
若かりし時と歳を重ねた西行
二度山越えすることができた喜びを表現しました。
これは、体調がわるくて
また本が書けるなんて思わなかった著者の実体験に重なると書かれていました。
芭蕉はというと、
命なりわづかの笠の下涼み
「僅かな影をたよりに中山を通ります。」と
西行に挨拶しているようだと。
登山しませんが想像させてもらうと、
命の保証は何もない旅だから、
命なりという言葉が出できたんだと思います。
その心は、500年後に生きている芭蕉に通じ、西行は芭蕉の中で生きていました。
著者は、西行が好きなので、芭蕉の中に生きていることを喜んでいるようです。
私も、祖父がブログの中で生きていると感じています。
本当の本はこんな情報量ではありません。百人一首の中の西行について書かれています。
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