27寒明けも間近き門の御霊燈(初春)道春
寒明けは、春の季語です。
寒とは、一年で最も寒いとされる期間です。それが明ける喜びはひとしおのはず、、今回の句は、それだけにさみしい句でした。
27寒明けも間近き門の御霊燈
かんあけも
まじかきもんの
ごりょうとう
道春
御霊燈とは、お葬式が行われる家の門につるす提灯のことでした。
提灯には、御霊燈以外にも、
忌中(きちゅう)や、
還浄(げんじょう)
という言葉が入り、
近所の人へ自分の家に
不幸があったと知らせる役割を
もっていたのですが、
近年はあまり使われないとあります。
一年を24に分けた暦では、
大寒(1月21日頃から2月3日頃の節分まで)
が一年のうちで最も寒い区切りとし
大寒は24こ目、最後の節目です。
寒明けの立春からまた新しい一年がスタートするんですね。
寒中見舞いも大体その間に出すそうです。
祖父が道すがら、寒明けを目前にしてなるなった故人を悼むことがあったようです。
28寒明くる沖は真珠の育ちをり(初春)
かんあくる
おきはしんじゅの
そだちおり
道春
日本の真珠は、世界的にも有名だそうです。
貝の中に入った異物を
貝の成分で包み込む性質を利用し、
養殖3年目のアコヤ貝に、
人口的に丸く加工した核などを入れ、
長いときは2年かけて大きくします。
祖父は、冬に行われる真珠の浜揚げを見たのかなと思いました。
良い出来のものは、花珠(はなだま)といって、作り手はそれを見つけると、これまでの苦労が報われるそうです。でも、詐欺にあわないでとも書かれていました。話がそれました。
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次は、二四節気の三番目を紹介します。